2004/05/21更新
4月30日、今回の目的の一つである、わが家の炸醤麺のルーツを訪ねるため、
60年前に父が炸醤麺を食べていたという王府井の東安市場へ。
しかしそこは既にこんな巨大なショッピングビルに変貌していた。入り口に掲げられた額に描かれた昔日の面影は今はもう何も残っていない。
気を取り直して「全聚徳」で昼食。訪中団記念撮影。
北京で酒といえば「白酒」。お店特注という「ニ鍋頭」を注文。
「北京[火考]鴨」。まず皮。表のパリパリ感と口中で溶ろける裏側のスポンジ状の脂肪のコントラストが最高。
皮以外だって食べる。左手前は「芥末鴨掌」。水かきだ。「ニ鍋頭」の横の皿は半分に割られた頭。
食後、故宮博物院へ。東華門から入る。観光客は真っ直ぐ進むしかないので、大和殿(このページ一番上の画像)から1時間ほどで北の端の神武門に到達。景山公園に登り、故宮博物院を望む。
前門に移動。「六必居」の額が無いとただのスーパーのよう。しかしこの店こそ、多くの北京人が指名する炸醤用のミソ、「黄醤」を扱う1530年創業の老舗なのだ。
インスタント麺などモダンな商品の並ぶ店内の一番奥には、カメに入れられた各種のミソや漬物。
結局日本に持ち帰るためビニール袋入りで我慢。
なんとプラスチック容器に入った炸醤も発見。「食用方法:拌面、直接食用」とある。
白酒を飲んで運動したせいか、少し体調が悪い。
夜は黒龍江省の朝鮮族であるガイドさんと供に北朝鮮レストランに行く予定であったが、急遽炸醤麺に変更。崇文の「老北京炸醤面大王」。昔の雰囲気を再現した店だそうだ。
炸醤麺は「肉丁炸醤面」と「鶏蛋炸醤面」があったが、肉丁を注文。
まもなくキャベツ、セロリ、大豆、モヤシ、心里美といった具を小皿で別に持って来て、客の前で目にもとまらぬ速さでガチャガチャ音をたてながら麺にかける。セロリは不要と言えなかった・・・ 。
炸醤も別。炸醤は造り置きのようで冷たい。中身は、肉丁(賽の目に切った豚肉)が形を保っていてわかるが、あとはペースト状で不明。
麺は温かく切麺のよう。冷水で締めていないのだが、非常に腰がある。
炸醤は自分でかける。かなり塩辛いが、適量を麺に良く絡めると丁度良い味になる。
デザートに「三不粘」を注文。甘さ控えたプリンのような味。食感はスライム。
炸醤麺を食べたら体調もだいぶ良くなったが、もう満腹。北朝鮮レストランの冷麺は明日のお楽しみにして宿に戻る。