シカゴのチャジャンミョン

シカゴのチャジャンミョン

2002/10/24登録

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またシカゴにやって参りました。この写真はシカゴの名所、ネイビーピアーからミシガン湖とシカゴ北部を望みます(写真1)。今回は念願のコリアンタウンでの食事でした。

 シカゴのコリアンタウンはシカゴのダウンタウンから北へ約15キロ、Lawrence Stを中心に存在します。シカゴ・オヘア国際空港からダウンタウンに向かう地下鉄からも行けるところにあります。ここら辺一帯は数十年前の高級住宅街で、白人がいなくなった後に韓国人をはじめ、インド人、最近はメキシコ人などが多く住むようになった地域です。とにかくLawrence Stはすごい、ハングル文字だらけです(写真2)。アメリカの韓国移民は60年代から70年代の韓国の政情不安に伴っての移民が多いそうです。  今回の韓国料理三昧は私のコリアンアメリカンの友人に連れて行ってもらいました。彼は韓国系移民の2世です。当然ずーっとアメリカに住んでいるわけですからアメリカ的な部分もありますが、やはり韓国人の両親に育てられたのでかなり韓国人です(すみません、変な表現で)。食に関しては米とキムチがないと死ぬというほどで、完全に韓国人です。母国語は英語になりますが、両親やその世代の人たちとは韓国語で話しています。今回行ったお店での注文も彼がすべて韓国語でしてくれました。ただ同じような境遇の彼の友人にも会いましたが、その時には彼らは互いに英語で話していました。

 さて、まずは何といってもチャジャンミョンでしょう。ここで食べました(国賓飯店・写真3)。ハングル文字がないから、これだけ見ると普通の中華料理だと思ってしまいますが、韓国人経営のバリバリの韓国系中華料理店です。何となくですが、中国人が作る中華料理店とは雰囲気が明らかに違います。ここのコリアンタウンの中には、結構こういうコリアン中華料理店を見かけました。日本の中華料理と同様、韓国でもまた中華料理がそれなりの位置づけにあるということですね。さて、店に入ってメニューを見てみますと(英語、ハングル、中国語表示)、一応単品などはアメリカにありがちな料理が並んでいるのですが、麺類の所を見ると炸醤麺やチャンポンが・・・。その他にも中国語では見たことのないような麺料理がありましたが、今はそれが何であったかはわかりません。彼の意見に従って三鮮炸醤麺を注文。でてきました、こいつです(写真4)。そうそう、やっぱりたくわんつきでした。麺はややクリーム色がかった白で、ややモチモチっとした感じ。醤はやっぱり真っ黒、キャベツ、タマネギ、名前のわからないキノコ、豚肉、エビ、イカが入っていました。かき混ぜて食べたら、辛い・・・けど美味い。たまに唐辛子の種が出てきます。強烈な量、もしくは強烈な種類の唐辛子が入っているのでしょうか。彼によると、子供のころに辛いチャジャンミョンを出す店は何軒かあったけど、今はここだけのこと。またこの店も前はもっと辛かったのに最近は食べられない人が多いということで、辛さを抑えているのだそうです。とにかく彼はこの辛いチャジャンミョンが大好きなんだということで、私に薦めてくれたのです。彼のいう、辛いチャジャンミョンの変遷というのはちょっと興味深いです。これは韓国の味の変化をも反映しているのでしょうか。当然、日本でも時代に伴ってラーメンの味が変わっていっているように、韓国でもそういうことがあるのかな、なんて思いました。

 夜は本格焼肉をこの店で食べました(写真5)。石の上で焼くだけです(右端・写真6)。ゴマ油と塩のタレで食べます。机の上にはたくさんの小鉢が並んで、キムチやナムル、酢の物などなど・・・これだけでお腹がいっぱいになりそうです。その他に豆腐のスープを取りました。さて、最後は肉汁を十分吸い込んだ石の上でキムチ焼きめしです。お店の人は日本語は話すことが出来ました。日本人の女の子が数人で来ていました。

 次の日の昼に韓国風日本料理店に行ったのですが、バッテリー切れ、申し訳ない、写真はナシです。食べたのは、ぶつ切りの何種かの刺身と野菜とご飯をちょっと辛目のソースで、(ビビンバよろしく)ひたすらかき混ぜて食べるどんぶり。ニンニク味のソースと刺身の取り合わせは最初にちょっと違和感があったけど、そういうものだと思って食べると、結構美味しいです。あと、サンマを食べました。衣とか付けずにそのまま揚げたサンマが出てきました。韓国では小粒のサンマが好まれるようで、だから揚げても美味しいのですね。日本で好まれるようなでかいサンマでこれをやったら間違いなく脂が強くて食べられないと思います。

 こういう系統の店は初めてでしたが、日本にも本格韓国料理を謳いながら、いわゆる日本の焼肉屋というところがたくさんあるわけで、その裏を返すとこういう店になるのだと、妙に納得しました。魚の質もなかなか良かったですよ。

 彼がここのコリアンタウンの味について、彼自身の味覚や考え、それと両親などの話とを併せて、こんな事を言っておりました。80年代のコリアンタウンの料理が一番おいしかったと。ちょうど第一世代の移民たちの生活が安定し出し始めた頃に当たります。それ以降、財をなした移民はもっと儲かる仕事に転職し、2世や新しい移民は大卒などが多く、レストランなどやりたがる人は少ない、そんなわけでコリアンタウンの料理の味は全体としては落ちているとのことでした。もちろん昔のレベルを保っている店も多く、彼はそういう店を私に紹介してくれたわけでした。
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geminizz@hamakko.or.jp

荒川文治(あらかわ ふみはる)
神奈川県横浜市

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